現在、慢性疾患の治療において、伝統医学による体質改善や適応力向上の効果がしばしば言及されています。貴重な薬草である高麗人参に加え、霊芝も疾患治療に効果があることで広く知られています。
1. 霊芝の種類
李時珍(1518-1593)の『本草綱目』によると、霊芝は色によって、緑(タンチ)、紅(ホンチ)、黒(ハッチ)、紫(トゥチ)と様々な名前で呼ばれています。
研究によると、霊芝科には約98種(2000年時点)が存在し、今後さらにその数は増えていくと予想されています。
2. 霊芝の化学成分
霊芝は、熱帯地域、特にアジアに多く生息する霊芝の一種です。霊芝は、その分子の一部が人体の健康に影響を与えることから、現在では東洋医学で広く利用されています。
多糖類には、免疫力を高め、解毒作用を促し、DNAとRNAの合成を促進する作用があります。さらに、霊芝には悪性細胞を抑制する多糖類も含まれています。
霊芝には、ガノデン酸などの有効成分も含まれています。ガノデン酸には、鎮痛作用、肝臓の解毒作用、悪性細胞の抑制作用があります。アデノシンは霊芝の有効成分で、鎮静作用、血清コレステロールの低下、血小板凝集抑制、血行促進作用があります。ラクトンAは血中コレステロールを低下させる作用があります。オレイン酸はアレルギーに対する抗ヒスタミン作用があります。セルロースはコレステロールを低下させ、動脈硬化を予防し、下剤作用があり、血糖値を安定させます。タンパク質:霊芝に含まれるアミノ酸は、体の免疫力を高めるのに役立ちます。
さらに、霊芝にはリン、カリウム、アルミニウム、金、カルシウム、塩素、銅、鉄、亜鉛などの微量元素も豊富に含まれています。
3. 霊芝の治療効果
霊芝には、体力向上、身体の適応力向上、生理バランス調整、抗菌力向上、健康回復、「補身除邪」の作用があります。東洋医学では、「補身」とは体力向上、「除邪」とは病の除去、「補身除邪」とは身体の強化と病の除去を意味します。
3.1 霊芝のがん治療効果
霊芝には、免疫力を高め、がん細胞の増殖を抑制する作用があります。がん患者は、治療薬と併用することで、化学療法や放射線療法の副作用を軽減し、食事や睡眠の質を向上させることができます。
3.2 霊芝は心血管疾患の治療をサポートします
東洋医学によると、霊芝は心気虚や心陽虚の疾患に効果的です。霊芝は、頭痛、めまい、動悸、息切れ、胸の圧迫感、手足の冷え、過度の発汗、寝汗、五臓の熱、不眠などの症状を改善し、血圧とコレステロール値を下げる効果があります。霊芝は血小板凝集を抑制し、動脈硬化を予防します。血管の癒着は、主に血中コレステロール値の上昇と血液の溶解性の低下によって引き起こされます。霊芝は、血液中の高密度リポタンパク質を増加させることで血液の癒着を軽減し、低密度コレステロールを徐々に変化させ、溶解させ、排出します。その結果、霊芝は心血管疾患の安定化を促進します。
3.3 霊芝は神経衰弱の治療をサポートします
この疾患において、霊芝は不眠、精神機能の低下、記憶力の低下、頭痛、頭重感の改善に役立ちます。
3.4 慢性気管支炎と喘息に対する霊芝
霊芝は、気管支上皮細胞からのアミン組織の放出を抑制し、気管支平滑筋を弛緩させ、過敏反応を鎮めます。
3.5 霊芝は肝炎の治療をサポートします
肝炎は、ウイルスなどの原因によって肝細胞が攻撃され、肝機能に障害が生じる病気です。霊芝は、体の免疫力を高め、ウイルスによる肝細胞への攻撃を抑制し、損傷した肝組織を修復する効果があります。肝酵素指数を徐々に改善し、肝臓と胆嚢の解毒作用を高めます。
3.6 霊芝は脱毛症の治療に役立ちます
霊芝は、体の生理機能を調整することで脱毛症を軽減し、頭部表皮の毛包の生理機能を回復させ、抜け毛を改善し、疲労感を軽減し、頭痛やめまいを軽減します。
3.7 霊芝はその他の疾患の治療にも役立ちます
霊芝には体の免疫力を高める作用があるため、「体を支える」ことが基本です。免疫力の低下や臓器の生理機能の低下によって引き起こされる疾患には、霊芝の使用が効果的です。
霊芝は癌にも効果があり、化学療法や放射線療法後の癌患者に霊芝を併用することで、赤血球、白血球、ヘモグロビンの状態を改善します。霊芝は、フリーラジカルを除去し、細胞膜を保護し、他の臓器への転移を防ぐのに役立ちます。
霊芝は糖尿病にも効果があり、膵臓への血流を増加させ、膵臓からのインスリン分泌量を増加させます。霊芝は糖尿病患者の血糖値と尿糖値を下げるのに役立ちます。霊芝は皮膚の血行を改善し、皮膚内のフリーラジカルを除去し、肌を滑らかで柔らかくする効果があります。また、慢性関節炎の患者の痛みを軽減する効果もあります。
4. 霊芝の推奨摂取量
一部のサプリメントとは異なり、霊芝の摂取量は、粉末として摂取するかエキスとして摂取するかによって異なります。カプセルの大きさにもよりますが、摂取量は15~30グラムです。
ただし、霊芝は通常、乾燥エキスの形で摂取されます。この場合、摂取量は粉末として摂取する場合の約10分の1になります。例えば、エキス2グラムは霊芝20グラムに相当します。エキスの摂取量は状況によって異なりますが、通常は1日1.5~3グラムです。
霊芝は、最大限の効果を得るために、推奨摂取量を守って摂取してください。
5. 霊芝の摂取による副作用と潜在的な危険性
霊芝は多くの効能で知られていますが、使用時には注意が必要です。霊芝の使用に伴うリスクを明らかにするために、多くの研究が行われています。
その中で、霊芝の使用は、プラセボと比較して副作用のリスクが2倍に増加する可能性があることが判明しました。しかし、これらの影響は非常に小さく、消化器系の障害など、胃痛のリスクがわずかに増加する程度です。また、霊芝粉末の使用は肝臓に一定の損傷を引き起こす可能性があります。しかし、このリスクに関する研究やデータは依然として非常に限られており、確実に確認されていません。
使用者の安全を確保するため、妊娠中または授乳中の女性、血液疾患のある方、手術を控えている方、低血圧の方など、以下の方は霊芝の使用を避けることをお勧めします。
参考文献:
1. Do Tat Loi (2011), “Medicinal plants of Vietnam”, Thoi Dai Publishing House, pp. 831 – 833.
2. Le Xuan Tham, Ph.D. “Ganodermataceae Lingzhi , a precious medicinal resource in Vietnam”, Science and Technology Publishing House, pp. 12 – 57.
3. Healthline.com
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